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大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 541(1-2), p.236 - 240, 2005/04
被引用回数:9 パーセンタイル:55.97(Instruments & Instrumentation)炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた放射線粒子検出器開発の一環として、SiC pnダイオードにイオンが入射した時に発生する電荷の収集挙動を調べた。実験はTIARAのタンデム加速器に接続するマイクロビームラインにて、15MeV酸素イオンを用いて行った。シングルイオンヒットによるイオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を測定したところ、SiC pnダイオードへの印加電圧の増加に従い過渡電流波形のピーク強度が大きくなること及び収集時間が短くなることが見いだされた。さらに、過渡電流を積算することで収集電荷を見積もった結果、印加電圧が低く空乏層がイオンの飛程より短い場合は、ファネリング効果によって空乏層より深い領域で発生した電荷が収集されることが判明した。また、空乏層長がイオンの飛程より長くなる印加電圧150Vでは、ほぼ100%の電荷収集効率となり、SiC pnダイオードが粒子検出器として応用可能であることが確認された。
神林 佑哉; 小野田 忍; 加田 渉*; 牧野 高紘; 星乃 紀博*; 土田 秀一*; 大島 武; 神谷 富裕; 花泉 修*
no journal, ,
半導体デバイス中に発生する照射欠陥の評価技術として開発を進めているアルファ線誘起電荷スペクトロスコピー(APQTS)評価装置の改良を行うとともに、その装置を用いて電子線や陽子線照射により六方晶炭化ケイ素(4H-SiC)を用いたショットキーダイオード(SBD)型粒子検出器に発生する欠陥を調べた。評価装置の改良としては、従来の試料が固定されたチップキャリアを冷却・加熱する方式から、試料を直接冷却・加熱ホルダーに固定する方式へとすることで、200K600Kであった測定温度範囲を100K600Kとした。この装置を用いて、1MeV電子線, 3MeV陽子線を照射することで電荷収集効率を低下させた4H-SiC SBDのAPQTS評価を行った。その結果、350K付近にAPQTSスペクトルのピークが観測され、このピークをアレニウスプロットすることで活性化エネルギーを求めたところ0.55eVであることが判明した。この欠陥ピークが室温付近で観測されること、0.55eVと深い準位であることから、この欠陥の発生により4H-SiC SBDの粒子検出特性が低下すると結論できた。
小野田 忍; 神林 佑哉; 加田 渉*; 岩本 直也*; 牧野 高紘; 梅沢 仁*; 杢野 由明*; 鹿田 真一*; 花泉 修*; 神谷 富裕; et al.
no journal, ,
高エネルギー物理学などの粒子加速器を用いた科学実験において、粒子検出器は必要不可欠な存在である。近年、加速器の大強度化に伴い、検出器がさらされる放射線環境はさらに厳しいものとなっている。そのような中、ダイヤモンドはその優れた耐放射線性を根拠に、シリコン(Si)検出器に代わる粒子検出器材料として期待されている。本研究では、p型単結晶ダイヤモンドの縦型ショットキバリアダイオード(SBD)を作製し、高エネルギー粒子に対する検出応答特性を調べた。サイクロトロンからの高エネルギー荷電粒子(Ne-74MeV, Ar-150MeV, Kr-322MeV, Xe-454MeV)を照射した結果、低チャンネル側にノイズがあるものの、照射した全てのイオンのエネルギースペクトルを取得することに成功した。ただし、Kr-322MeVやXe-454MeVといった非常に高密度の電子正孔対を生成するイオン入射の場合では、シリコンSBD検出器でも報告されているパルス波高欠損が発現することを確認した。